キツネと酸っぱい葡萄

童話というとぼくの中ではイソップだ。
アンデルセンでもなく、グリムでもなく。

ある日散歩をしていたキツネは、ふと空を見上げた。
すると、とても高いところに、
それは、それは、おいしそうな葡萄がなっていました。

「なんておいしそうな葡萄なんだ。
 一体どんな味がするのだろう??
 どんな香りがするのかな~??」
キツネはその葡萄を見上げながら、
いろんなことを想像していました。

「食べてみたい」
と、キツネは想いました。

そこで、キツネは壁によじ登ったり、
長い棒を持ってきて、なんとかして
その葡萄をとろうと必死に頑張ってみました。

しかし・・・
葡萄の木はとても高くて、手が届きません。

その時キツネは、
「どうせ、甘そうに見えていたって、
 本当は、ものすごく酸っぱいのかもしれない。
 苦くて食べられないかもしれなし。
 ぼくは、はじめからあんな葡萄なんて、どうでもよかったんだ!
 きっと、誰にも食べられず、カラスにでもつつかれてしまうんだ!」

といって、その場から立ち去ってしまいました。

そういうお話なんですけどね。(笑)

ぼくはこのお話の最後が理解できなかった。

おいしそうな葡萄でもいいじゃないか、ずっと。
手にはいるかはいらないか、どうでもいいじゃないか。
葡萄のせいじゃないし・・・。
手に入るかは入らないかで、その価値は決まらない。

と、その頃のぼくは想っていた。

ぼくは、今、きっと、手の届かない葡萄を見つけてしまったときのキツネなんだと想う。

でも、ぼくは、たとえ手が届かなくても、
葡萄は甘くておいしいと今でも想うのだ。
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by satsuki_ok | 2004-12-25 18:14 | sensitive plant