Leben


by satsuki_ok

童話Ⅰ 神様のプレゼント(19歳の頃のぼくの作品)

神様がくれた一番大きくて大切なすばらしいプレゼント
それは、昔からずっとずっと昔から変わることなく
人が探し求めてきたもの
そして、今もこれからも欲しがるもの
それほど素敵なもの

たっくさんの人が探したし、
たっくさんの人が考えたり、話し合ったりしたけれど
なかなか見つからないんだ
けれど、一人だけ、たった一人だけ知ってる人がいた
命をかけて守り大切にした人
そして命をもいとわなかったその人は
そのものになったんだ

ぼくはいつものように机に向かっていた
どれくらいか時がたちふと目をあげると、
かわいい天使がニコニコとこちらを見て笑っていた

「何をしているの?」と天使がぼくに語りかける
「自分の気持ちを書いてるんだよ、それよりどうして君はこんなところにいるんだい?」
とぼくは聞いてみた。
「わたしたちはあなたの探しているものを教えてあげるように神様に言われてきたのよ」
「ん?何を教えるって?」
「愛のことよ、あなたは愛を何だと思っているの?」
「あったかくって」
「うん」
「やさしくって」
「うん」
「つよくって」
「うん、それから?」
「美しい・・・かな・・・?」
「そうね、愛って言うのは、いろんな人やいろんなものに化けられるから、
きっとそういったものになるかもしれないわね?
愛はね、心の中にしか住めないの。
そしてその人の言葉や仕草をとてもとてもあったかい輝いたものにさせるのよ。」
「すてきだね、ほんとうに・・。」
「そう、そういう愛をすべての人に神様は与えようと手を差し伸べていらっしゃるの。
ただ・・・その素敵なプレゼントは、なかなか見えないような仕組みになっているの。
とっても残念だわ、いつも待っておられるのに・・・」そう言って天使は少しうつむいた。
ぼくはあわてて、天使を励まそうとしたけれど、
「そうだね・・・早く気づくといいね」なんて、間の抜けた相槌しかうてなかった。
ぼく自身、それが見えていないのだから・・。
「うん、でもいつか気づくと想うわ、そのプレゼントを示してくれる人がいるから」
「??」
「一人一人神様によって多くの人たちに囲まれて守られて生きているから、
そのプレゼントは、受け取るだけでなくて、
みんなの鍵のかかったプレゼントを開けてあげることができるのよ。
今夜はそれをあなたに伝えに来たの。」
天使はそういい終えて瞬く間に去ってしまった。

神様と愛は別のものではなく、本当はひとつなんだね
あの日の天使がいつか誰かに会いに行くかもしれない。
その人も、おそらく今のぼくのように、
頑丈な鍵のかかったプレゼントを
苦心しながら開いていくようになるのだろう。
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by satsuki_ok | 2004-12-30 20:38 | 短編