葡萄の実

台風が来た
2年前みたいに秋ではなく
こんな早い夏にきた

飛行機が飛ばない
新幹線も止まった
フェリーも欠航
会いには行けないよ

だからせめて
葡萄を送ろう
甘酸っぱい葡萄の実を
君がうれしそうにその口元に運ぶのを想像しながら

いつものように真っ白い桃ではなくて
台風で飛ばされないようにハウスで育った
まるで君のような純粋培養の
濃紺の葡萄の実を今年は送るよ
糖度は充分
光センサーで確認済みだけど
なにより君に届けたいのは
あの若かった頃の想い出

覚えていますか

みずみずしい感性のまま
躍動していたあの頃を

この葡萄の実には
あの頃の君と私がまだ活き活きとしている


~友人の帰国によせて~
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by satsuki_ok | 2007-07-15 20:38 | poem