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言葉になる前


霧の中を歩くように
水滴となって落ち着く前の水蒸気に包まれて
音もなく色もなく漂っている
そんな言葉になる前の
愛しい瞬間

いつまでもそうして
掴むことなく
揺らすことなく
かすかな手の動きですら
散らしてしまわないように
そっとそっと息を吸い込んでみる

いつまでもいつまでも
気化してしまった心の粒を
泣き出してしまわないように
泳がせていたい

あらかさまなおんな
むきだしのおとこ
すべてを覆いかくして
あの高い空から
ひかりのはしごが降りてくるまで
誰からも見えないように
雲隠れしていたい

いのちになるまえの
祈りのように
言葉になる前の粒子のゆらめき
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by satsuki_ok | 2006-09-29 00:50 | poem

とっておきの空の色

とっておきの空の色
君にだけそっと教えてあげるよ

悲しくて涙がこぼれてしまう時も
胸がチクチク痛む時も
泣き出しそうな空の色なんかじゃなくて
冷たく凍った雪の色なんかじゃなくて
ギラギラ痛いほどのきつい色でもなくて
暗く湿った月夜じゃなくて

胸の中にすーっと入り込んでくるような
紙飛行機みたいにふんわりと
どこまでも飛んで行けそうな
爽やかな風に包まれた
大きな大きな空の色

目を閉じて想い浮かべて欲しいんだ
深呼吸するみたいにね
ほんの少しでいいから
扉を開いて欲しいんだ

ほら、君にも見える?
いつでも心に空がある
どこにだって行けるんだよ
なんだか背中がもぞもぞしてこない?
翼が生えてきそうだよ

心の中いっぱいにあの空の色を広げてくれたら
今夜、泣きべそかいてる君の元へ
なりそこなった天使が降りてくるかもよ

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by satsuki_ok | 2006-09-25 19:59 | poem

詩を書いてみたい

元気になれる詩をかきたい
力強くて優しくて
あったかくなれる
そんな詩を書いてみたい

ふわふわしていて
ぷちぷち音がするような
大きくてまあるい詩を書いてみたい

鹿と馬が走るような
おもわず吹き出してしまうような
そんなバカバカしい詩を書いてみたい

きっとね
子どもの視点に立ってみたら
毎日がそんな詩の連続

かけっこしてはすりむいて
かくれんぼしても泣きべそかいて
見るもの聞くもの新鮮で
さわりたくて
抱きしめたくて

いつかそんな感動を閉じこめたような詩を書いてみたい

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by satsuki_ok | 2006-09-24 03:32 | poem
人は食べるために働く
生きるために食べる
生きるのは愛するため

愛がなければ
生きていけない

だから
キリストの神は愛なのだろうか
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by satsuki_ok | 2006-09-23 19:30 | パンの耳

ゴッホに寄せて

自分の発する言葉の全てが模写に思えて
何一つ新しい言葉がないことに愕然とした日

新しい言葉がもしも創れたとして
その意味を誰も知ることがなかったなら
それはもはや言葉でなく
うめき声なのかも知れない

きっとしぼりだすような
奥底から響いてくるような
空気を稲妻のように走る
そんなうめき声なのかも知れない

アルルの橋の別れ道
究極のところ一番人のためになることは
生きていないことが一番なのだと
勝利者はつぶやいた

浮き世に憧れながら
浮き世を知らない純情の
身を切る叫びは黄色い太陽

模索している内は何も見えない
ノイズを遮断することで
自分の鼓動を確かめて
脈打つ音さえ自分を責める

彼の人生に歓びがあったのか
社会生活から抹殺される才能
混じりけのないラインと色
オーボワールの教会の
鐘の音が時の終わりを告げていた
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by satsuki_ok | 2006-09-23 19:23 | 芸術?

クルミの木の枝

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かき混ぜてしまえたら
のびすぎたクルミの枝で
青いカップに
ホイップのちぎれ雲

まがってたって
脇にそれたって
ふしくれだってても
ほらこうしてみれば
空にだって届くから

クルミの枝
太陽の光を受けて誇らしそうで
燃やしてしまうの忍びなくて
かあちゃんの杖にしてあげよう

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by satsuki_ok | 2006-09-22 19:17 | poem

問答無用な自問自答

先日から頭を離れない聖書のフレーズ。
「蛭には姉妹がいて、くれろくれろという。。。」

欲望のキリのなさ
際限なく求めるだけで、何一つ産みだされない。
求めるだけで、与えない。

愛とは正反対の性質。

与えることで得られる歓び。
それは本当に与えているのか?
もっとも貧しいものとは誰だ?
隣人とは誰だ?

深さが足りない。
高さが足りない。
広さが足りないのだ。

理想に進もうとする目線と
欲望に堕ちていこうとする肉体との狭間で
私はもがいている。

手出しできない誰にも。
問答無用に、私は私であるという事実。
問答無用な自問自答。
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by satsuki_ok | 2006-09-19 00:05 | poem

それでも祈る

祈りが信じられない
自分が安定しない
愛なんていったいどこに隠れているんだ
自分の心の中をえぐってみても
かきだしてみても
かけらも出てこない

どこまでいっても自分勝手
誰にあってもエゴイストなまま

自分を愛せないから
親も他人も愛せない
そんな気がしてしまう秋の夜

それでも
今夜ぼくは祈るのだろう

実践の伴わない自分自身を責めながら
行動の伴わない自分自身をあきらめながら
変わっていかない何かに憤りを感じながら
むしろ変わってしまった何かを憎むように

それでもぼくは今夜祈るのだろう

持ちきれないほどの
抱えきれないほどの
想いをしぼりだすように

それでも今夜
ぼくは主に祈るのだ
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by satsuki_ok | 2006-09-18 21:49 | パンの耳

無邪気

母が台所に立つ後ろ姿を確かめながら
一人で積み木遊びをしていた
自分の世界の全てが母一色だったあの頃。
母の求めるのはあの頃の無邪気な自分の姿。

目覚めてしまった自我を押し殺せない。
わがままなのは百も承知。
たった一言で崩れ去る親子の絆。
たった一回のあやまちで崩れていく親子の絆。

いやそうではなくて
知らぬ間に砂埃がサッシに積もっていくように
それは音もなく蓄積していった生活の疲れ。

母が求めるのは完璧な女性。

なれるはずもない。
なりたくもない。
リアルな言葉の足りない
ぼくの心はきしんでく。
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by satsuki_ok | 2006-09-18 20:48 | poem

ゆうやけ

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by satsuki_ok | 2006-09-15 22:28 | 自然